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コラム

COLUMN

2023.07.31
住宅知識

住宅の省エネ


今回のテーマは、この一年の間で、特に家庭の電気代が恐ろしく上がっているということで、我が家でもかなり切迫した状況になっています。また、日本全国で頭を悩ませている方が多いのではないかということで書かせて頂きました。ぜひご一読ください。

 

1.気候変動に対する世界の動き

 

近年の研究では、『人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことに疑う余地はない』と断言されているそうです。

すでに産業革命(18世紀半ばから19世紀頃)に比べて、世界の平均気温は1℃程度上昇したとされ、世界各国は2015年のパリ協定において、『世界の平均気温の上昇を、産業革命以前に比べて2℃より十分に低く保ちつつ(2℃目標)、1.5℃に抑える努力は追及する(1.5℃努力目標)』に合意しました。

さらにその後、気温上昇を約1.5℃に抑えるためには、2050年前後にCO2排出量を正味ゼロにする必要があるとされたことから、各国はそれぞれ目標を掲げ、その達成への取り組みを加速させています。

このような状況下で各産業では、CO2排出量を抑える様々な開発や取り組みを続けている。脱炭素は地球レベルで最重要課題と言えるのではないでしょうか。

2.日本における影響

 

気候変動の影響は、自然災害など様々な形で私生活に影響を及ぼし、その影響を日々実感するまでに至っています。

日本は地球温暖化対策の取り組みを加速させるため、2020年に『2050年カーボンニュートラル』を宣言し、2021年には『2030年(2013年比)46%減、さらに50%の高みに向けて挑戦』という新たな目標を掲げました。

 

温暖化に伴う極端現象の変化は、今では当たり前になりつつあるが、世界各地で多くの災害が発生しています。

・極端な高温

・大雨

・干ばつ

上記の現象を少しでも食い止めるために、私たち人間は考え、行動していかなければならないと感じます。

3.家庭の省エネ化への取り組み

 

私たちの日常生活において、世帯当たりに使用するエネルギーはこの半世紀の間に約1.8倍に増加したそうです。

一方で、現行の省エネ基準を満たす住宅は、僅か1割程度に留まっているようです。

これらのことは、省エネの大きな可能性を秘めていることを示唆しています。

脱炭素社会の実現に向けても、2030年度の排出削減目標として、家庭部門では66%削減(2013年度比)が盛り込まれているとのことです。

 

家庭の用途別エネルギー消費の推移

・1965年度

 暖房39.9%、給湯25.8%、厨房17.6%、動力・照明他15.4%、冷房1.3%

・2020年度

 暖房25.1%、給湯28.4%、厨房10.2%、動力・照明他34.0%、冷房2.4%

 

上記を見て頂くと、『動力・照明他』が約1.8倍に増加しているのが分かります。

2030年度に家庭部門におけるCO2排出量66%削減(2013年度)という大きな目標に向けて、その排出量の約5割を占める「冷暖房」と「給湯」について重点的に取り組む必要があります。

 

冷暖房

暖房は特に多くのエネルギーを消費し、ガスや灯油など使用する燃料の影響もあり、大きなCO2を排出します。季節により温度差の激しい日本では、寒冷地はもちろん全国的にも冷房よりも暖房により大きなCO2を排出します。

冷房によるCO2の排出削減には、住宅の断熱性能を高め、暖房時は、家の中の暖めた空気と熱を外に逃さない、冷房時は、外の熱い空気や熱を家の中に入れないことが有効です。

中でも、開口部(窓、ドア)における熱の流失入は住宅全体の6〜7割に及ぶとされ、壁や屋根に比べても大きな割合を占めます。

 

日本の住宅における開口部は、熱の流失入量が大きい「アルミサッシ+単層ガラス」の組み合わせが占める割合が約7割に及ぶことが原因とされていると言われています。

我が家の窓やドアを見直し、高断熱の「樹脂サッシ+複層ガラス」に交換することで、CO2排出の削減に貢献することができます。

 

給湯

石油やガスに対する依存率の高い給湯器は、地域によらず家庭部門の大きなCO2排出割合を占めます。

給湯器のCO2の削減には、古い給湯器から高効率給湯器への交換が有効ですが、省エネ効果の低い古いタイプの石油やガス給湯器は安価で故障が少なく、なかなか高価な高効率給湯器に交換が進んでいない状況があります。

 

我が家の古い給湯器を見直し、高効率給湯器に交換することで、CO2排出の削減に貢献することができます。

 

上記2つの、サッシ交換や給湯器交換をする際に、消費者の負担を軽減する為、国の補助が受けられる制度もありますので、検討されている方は一度詳しく調べてみると良いと思います。

 

4.省エネだけでないその他の効果

 

住宅の省エネ化はカーボンニュートラルへの貢献はもちろん、私たちの生活にたくさんの恩恵もあります。

 

光熱費の削減

エネルギー消費の少ない省エネ住宅は、当然光熱費が安くなります。

10年、20年と住み続けていくうちに、その差はどんどん広がっていくので、早めのリフォームが断然お得です。

 

エネルギー価格高騰への対応

昨今の国際エネルギー市場の混乱や国際的な供給不安による、エネルギー価格の高騰への対策も必要です。

危機に強いエネルギー供給体制の構築に向けて、家庭部門の省エネ化を進めることが重要です。

 

結露を減らし、カビの発生を抑えます

結露は、家の中の温度と外気の温度差が原因で発生します。

高断熱の窓やドアは熱を伝えにくいため、サッシやガラスが冷たくなりにくく、結露の発生を抑えます。

結露は、サッシ周りのカビの発生の原因になるだけでなく、木造住宅の木材を腐らせる原因にもなります。

窓やドアの交換は、家族の健康や住宅を長持ちさせることにも役立ちます。

 

いわゆる「ヒートショック」等のリスク低減

断熱は健康面でもメリット

冬季は高齢者による入浴事故リスクが増加する傾向にあり、高齢者の家庭内での溺死の死亡者数は高い水準で推移しています。

断熱リフォームで家の断熱性能を上げることで、部屋間の温度差をなくし家全体を暖かくすることで、健康面へのメリットも期待できます。

 

5.まとめ

 

エネルギー価格の高騰による、私たちの生活に及ぶ負担は当然ありますが、私たちも脱炭素社会に向け、様々な取り組みをすることにより、生活が豊かになり、健康面でもメリットがあることが知れたのは、とても良いことだと感じましたので、家族や友人、知人にお薦めしていきたいと思います。

 

※こちらの記事もよろしければ併せてお読みください。

光熱費を抑える方法①(生活編)