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バルコニー FRP防水のメンテナンス時期と方法
前回は、こちらのコラムでベランダ・バルコニーの長持ちの方法についてついてご紹介しました。
今回は、バルコニーのFRP防水のメンテナンス時期と方法についてご紹介します。
1、FRP防水のメンテナンス時期
戸建て住宅のバルコニーで最も多く使われているのはFRP防水です。
FRP防水は外壁材と同様にメンテナンスが必要な素材となるので、その時期について2つの方法での確認をご紹介します。
《年数》と《劣化状況》での判断となります。
《年数》
FRP防水は、前回の工事から10年程度でメンテナンスが必要です。15年程度はもつ場合もありますが、雨漏りのリスクがあるため10年に1度は点検をすること、その状況に合わせた対応をすることをお勧めします。
《劣化状況》
FRP防水のメンテナンス時期は劣化状況から判断するほうが確実です。
メンテナンスが必要な劣化の例としては以下の3つがあります。
・防水の膨れ、浮き
・塗膜の剥がれ
・ひび割れ
【防水の膨れ、浮き】
防水層が膨れ、浮いている現象です。防水層の劣化により下地との密着が低下して起こります。放置すると、防水層のひび割れにつながりバルコニーの床材の劣化にも繋がります。
【塗膜の剥がれ】
表面塗膜(トップコート)が剥がれている現象です。塗膜の劣化による症状です。
まずは塗膜にヘアークラック(髪の毛のような細かいひび割れ)が発生し、塗膜の剥離へと進行していきます。
放置すると、防水層が剥き出しとなり、劣化をさらに進める事になります。
【ひび割れ】
バルコニー床面にひび割れている現象です。下地への雨水の浸入の恐れがあり、雨漏りのリスクが高まります。
2、FRP防水のメンテナンス方法
FRP防水をメンテナンスするには主に3つの方法があります。
①トップコートの塗替え
②防水層からの再施工
③下地材からの再施工
FRP防水は、雨を通さない「防水層」と表面を保護する「トップコート」から作られています。図にすると下のような構造となっています。
①トップコートの塗替え
防水層を保護しているトップコートのみを塗装するメンテナンス方法です。
②防水層からの再施工
既存のFRP防水の上に防水層とトップコートの両方を施工するメンテナンス方法です。
③下地材からの再施工
既存のFRP防水を撤去してから下地材を補修して防水層とトップコートを施工するメンテナンス方法です。
下地材への傷みがある場合のほか、傾斜に異常がある場合に行います。
3、まとめ
FRP防水の耐久年数を知る事や、劣化の症状を知る事で適時のメンテナンスをする事が可能となります。
しかし、症状の見誤りがあり適切な施工をしないと原因解決が出来ず、大きな改修工事に発展する恐れもあります。
劣化に気づいた際は専門家への点検を依頼してからの対応をお勧めします。